王様よりも子供の方が栄養価は豊富

ブロッコリーには、スルフォラファンのほかにも各種ビタミンが豊富に含まれています。
見た目が緑色の冠を被っているようにも見えるブロッコリーは、まさに野菜の王様です。
そんなブロッコリーですが、発芽したてのブロッコリースプラウトには栄養素の面では敵いません。
王様の威厳は、一瞬にして色褪せてしまいます。
それだけスプラウトに含まれている栄養素が豊富、ということになります。

では、発芽して間もないスプラウトと成熟したブロッコリーの間には、なぜこれほどまでの大きな違いが見られるのでしょうか。
それは、発芽のメカニズムにあります。
種が光と水を得て新陳代謝が活発になると、発芽前の5倍以上の水分を消費します。
また、成長を促す植物ホルモンが合成されます。
これにより、爆発的な成長をブロッコリーの種は始めるのです。

普通の植物は新芽となって伸びていくときに、最大のエネルギーを消費します。
これはブロッコリーの場合も同じです。
ですから、ブロッコリースプラウトの場合も成長に必要な成分をこの時に備えて凝縮していると考えられているのです。

一日に必要な栄養素を取る場合は、成熟したブロッコリーならお皿に山盛りですが、スプラウトならほんの少量。
王様の威厳も真っ青ですね。